訪問診療に携わる看護師の詳しい業務内容

看護師が活躍できる場所は、医療施設以外にも多く存在します。中でも高齢化の影響で増えてきているのが在宅医療の現場です。在宅医療は病院に通院することができない人が受けられる訪問型の医療サービスのことです。特に定期的に患者を診る訪問診療は、多くの高齢者の暮らしを支えています。

日本では、医師免許を持たない人が医療行為を行うことは法律で禁止されています。よって、看護師が直接治療行為を施すことはできません。そのため、訪問診療において看護師は、健康状態のチェックや日常生活のアドバイスなどを任されます。
具体的には、血圧や体温、脈拍などのバイタルチェックをした上で、体調に変化がないかを調べ、食事の取り方やできる範囲での運動の指導などを実施することになります。

その他、自宅で寝たきりの状態で過ごしている患者が床ずれをしないための体圧の分散、ガーゼの交換なども基本的な業務の一つに挙げられます。人口呼吸器や人口肛門を使用している場合には、これらの管理や排せつの処理なども行わなければなりません。

また、身の回りの世話をする介護もサービスに含まれています。
主な業務に、一人で食べることができない患者への食事介助と食後の口腔内ケア、洗髪や洗顔を含めた入浴介助などが挙げられます。
その際、患者本人だけでなくそれを支える家族に介護のノウハウを教えなければならない場面もあります。そのため、常に周囲と良好なコミュニケーションを取ることを心がけておくことが重要です。